その不調、自律神経のせいかも?
私たちの体を支える「見えない司令官」のすべて
自律神経とは? 体の自動操縦システム
自律神経は、私たちの意思とは関係なく心臓、呼吸、体温などを24時間調整し続ける、生命維持に不可欠な神経系です。主に「交感神経」と「副交感神経」の2つがシーソーのようにバランスを取って働いています。
交感神経 🏃
アクセル役
活動時や緊張時に優位になります。心拍数を上げ、体を「闘争か逃走」モードにして、日中の活動を支えます。
副交感神経 😴
ブレーキ役
リラックス時や夜間に優位になります。心身を休息・回復モードに切り替え、エネルギーを充電します。
なぜバランスは崩れるの? 主な原因
現代社会の様々な要因が、交感神経を過剰に働かせ、自律神経のバランスを乱す原因となります。特に精神的ストレスが最大の要因とされていますが、複数の要因が複雑に絡み合っています。
自律神経の乱れが引き起こすサイン
「気のせい」と思われがちな症状も、実は自律神経からのSOSかもしれません。不調は心と体の両方に、全身にわたって現れます。
身体的症状
- 疲れが取れない、倦怠感
- 頭痛、めまい、立ちくらみ
- 動悸、息切れ、胸の圧迫感
- 肩こり、首こり、関節痛
- 胃もたれ、吐き気、便秘、下痢
- 手足の冷えやしびれ
- 多汗、寝汗
- ドライアイ、耳鳴り
- 生理不順
精神的症状
- イライラ、怒りっぽくなる
- 原因不明の不安感や恐怖心
- 気分の落ち込み、憂鬱
- やる気が出ない、無気力
- 集中力・記憶力の低下
- 感情の起伏が激しくなる
- 人間不信になる
- ささいなことが気になる
- 寝つきが悪い、眠りが浅い
特定の不調との深い関係
月経前症候群 (PMS)
月経前のホルモン変動は、脳内のセロトニンを減少させ、自律神経のバランスを乱しやすくします。これがPMSの精神的・身体的症状を悪化させる一因です。
気圧・天候の変化 (気象病)
気圧の変化を内耳のセンサーが感知し、脳にストレス情報として伝達。これが交感神経を刺激し、頭痛やめまい、古傷の痛みなどを引き起こします。
過敏性腸症候群 (IBS)
「脳腸相関」により、脳が感じたストレスは自律神経を介して直接腸に伝わります。神経の乱れが腸の異常な運動を引き起こし、腹痛や便通異常の原因に。
どうすれば整う? バランスを取り戻す方法
自律神経を整える鍵は、生活の様々な側面を見直すホリスティックなアプローチです。一つのことだけでなく、食事、睡眠、運動、リラクゼーションをバランス良く取り入れ、心身が本来持つ調整機能を取り戻しましょう。
🛌
質の良い睡眠
毎日同じ時間に寝起き。寝る前のスマホは控える。
🥗
バランスの取れた食事
決まった時間に3食。腸内環境を整える発酵食品も。
🧘♀️
適度な運動
ウォーキングやヨガで血行促進。無理なく続ける。
🛀
リラックス
ぬるめのお風呂、深呼吸、趣味の時間で心身を解放。